ディン・グォ氏同様、私も、日本人はこれまで本気になって、日本(人)と日本文化とを、外国(人)に向けて紹介してこなかったように思う。それに、日本人は自国のことを知ること、および、外国人に知ってもらうことに、あまりにも怠慢であったように思う。 誤解を恐れずに言えば、戦後の日本人は、「日本人〔日本的〕であること」を、心のどこかで、むしろ拒否するか、忌避して来たように思う。 私は、この日本という国に生を受けた、そして、将来まず恐らくは、この日本という国の土となるであろう、一人の人間として、また、一人の英語教師として、自分を育んでくれた、この国の事物を外界に向けて紹介することを、自分の当然の義務だと考えている。 今、私の手元に、『国際ビジネスの基礎知識百科』(テレビ朝日ニュースキャスター・内田忠男監修、主婦と生活社、1986)という「外国人と上手につきあうための」一冊の本がある。 その第二部に「私たちの見たこと感じたこと」という、八名の外国人による「直言」が掲載されている。いずれも、いわゆる社会的エリートで、日本滞在も(かなり)長い人たちである。ところが、その執筆内容には、日本(人)のことが分かったような箇所が続出する。真にすぐれた「日本人論」を展開している外国人は、残念ながら、皆無なのである。以下に、そのごく “一部” を掲げてみる。
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